京都の町で一軒家、特に町家に暮らす人々には、門掃きという習慣があります。
要は玄関前の掃き掃除ですが、これにも昔から暗黙のルールが存在します。
うちの前を早朝、朝食の前に掃く。何のアピールかは分かりませんが、ご近所の方より早くにするのが良しとされます。
そしてその際、両隣の前も自家との境界線から90センチ程まで掃いてあげます。(所説あり。30センチ説も。半畳か一尺か…)
この90センチ“ほど”は、隣家との関係により多少変わっても良いようです。
そしてそのあとは、打ち水。
京都の夏はとても蒸し暑いので、打ち水をして少しでも涼しく過ごそうということですね。
これは見た目に涼しいだけでなく、神道的にはその場を清めるという意味合いもあります。
信心深い京都の人にとっては、むしろそちらの方が打ち水をする主な理由かもしれません。